健康診断の検査項目の見方
――数値は「良い・悪い」ではなく、体を見直すヒントです
健康診断の結果を見て、
「この数値は大丈夫なのか?」
「基準値から外れているけれど、病気なのか?」
と不安になった経験はありませんか。
和からだみなおし処では、健康診断を「病気を見つけるためだけのもの」ではなく、不調が起こる前に体の状態を見直すための"地図"として捉えています。
検査項目の意味を知ることで、
- ✔ 何を気をつければいいのか
- ✔ どこを整えると良いのか
- ✔ 今すぐ受診が必要なのか
が、冷静に判断できるようになります。
はじめに大切なこと
このページで解説する内容は、特定の病気を診断するものではありません。
- 健康診断は「スクリーニング(ふるい分け)」
- 数値は年齢・性別・体格・筋肉量・運動量・食事・睡眠・服薬などで変わります
- 気になる数値が続く場合や、症状がある場合は、医療機関での評価が優先です
その前提の上で、「体をどう見直すか」という視点で読み進めてください。
1. 血球系検査
――血液の「守る・運ぶ・止める」働きを見る
白血球数(WBC)
白血球は、細菌やウイルスなどから体を守る免疫細胞です。
- 高めの場合
感染症、炎症、強いストレス、喫煙、脱水、激しい運動などでも上昇します - 低めの場合
ウイルス感染の経過、薬の影響、体質などが関係することがあります
白血球数だけで「どこが悪いか」は分かりません。
症状や他の検査項目とあわせて見ることが重要です。
赤血球数(RBC)・ヘモグロビン(Hb)・ヘマトクリット(Ht)
これらはセットで、体がどれだけ酸素を運べているかを見ます。
- 赤血球・Hb・Htが低め
貧血の可能性を考えますが、原因は鉄不足だけではありません - 高め
脱水や体質、喫煙、環境の影響で見かけ上高くなることもあります
和からだみなおし処では、「数値が低い=すぐ危険」ではなく、疲れやすさ・息切れ・冷えなどの体感と一緒に見ることを大切にします。
血小板数(PLT)
血小板は、出血したときに血を止める働きをします。
- 高め
炎症や鉄不足、出血後の反応などで増えることがあります - 低め
骨髄での産生低下、薬の影響、肝臓・脾臓の影響などが関係することがあります
出血しやすさや、あざが増えたなどの症状がある場合は、早めの相談が安心です。
2. 肝臓・胆道系検査
――「作る・解毒する・流す」臓器の状態
総蛋白・アルブミン
血液中のたんぱく質量は、栄養状態・肝臓・腎臓・炎症の影響を受けます。
アルブミンは肝臓で作られるため、栄養不足や慢性炎症があると低下しやすくなります。
AST(GOT)・ALT(GPT)
肝臓の評価でよく使われる項目です。
- ALTは比較的「肝臓寄り」
- ASTは肝臓だけでなく、筋肉にも多く存在します
このため、運動量が多い方や筋肉への負荷が強い時期には、肝臓に異常がなくてもASTが上がることがあります。
数値だけで「肝臓が悪い」と判断しないことが大切です。
γ-GT・ALP・ビリルビン
- γ-GT: 飲酒や薬の影響を受けやすい
- ALP: 胆道系や骨の影響を受ける
- ビリルビン: 赤血球の分解と肝臓の処理能力を見る指標
これらは単独で判断せず、組み合わせで評価します。
3. 筋肉の指標(CK/CPK)
――運動量や体への負荷を反映する項目
CK(CPK)は、筋肉に多く含まれる酵素です。
- 激しい運動
- 慣れないトレーニング
- 筋肉痛が強い時期
- 脱水
こうした状況でも数値は上がります。
和からだみなおし処では、「鍛えている体」と「回復が追いついているか」このバランスを見る視点を大切にしています。
※ 強い筋肉痛、濃い色の尿、強い倦怠感がある場合は、医療機関での確認が安全です。
4. 腎臓系検査
――老廃物を「ろ過・排泄」できているか
尿素窒素(BUN)・クレアチニン
腎臓の働きを見る指標ですが、
- 脱水
- 高たんぱく食
- 筋肉量
の影響も受けます。
腎機能は、単一の数値ではなく、複数項目の組み合わせで評価されます。
5. 電解質(ナトリウム・カリウムなど)
体の水分バランスや、神経・筋肉の働きに関わる重要な項目です。
特にカリウムは、腎臓の働きと密接に関係します。
腎機能が低下すると体内に蓄積しやすくなるため、数値の推移が重要です。
6. 鉄代謝
血清鉄は体内の鉄の一部を反映しますが、日内変動が大きく、単独では判断できません。
貧血の評価では、
- 赤血球
- ヘモグロビン
- フェリチン(貯蔵鉄)
などを総合的に見ます。
7. 脂質・糖代謝
――血管とエネルギーの状態
コレステロール・中性脂肪
脂質は悪者ではなく、ホルモンや細胞膜の材料として重要です。
問題になるのは、「量」よりも「バランス」と「継続的な負担」です。
血糖値・HbA1c
- 血糖値: その時点の状態
- HbA1c: 過去1~2か月の平均的な状態
一度の数値で判断せず、経過を見ることが大切です。
8. 炎症・心臓の指標
CRPは体内の炎症の目安、
BNP(NT-proBNP)は心臓への負担を反映します。
これらも単独では判断せず、症状や他項目とあわせて評価します。
和からだみなおし処からのメッセージ
健康診断は、「異常を探すもの」ではなく
「体の声を早めに聴くためのもの」です。
数値が気になるときは、
- ✔ 医療機関で安全を確認し
- ✔ 生活・運動・睡眠・食事・体の使い方を見直す
この順番が、いちばん無理がありません。
体は、日々の積み重ねにとても正直です。
数字をきっかけに、今の体と向き合う時間を持ってみてください。