肩関節周囲炎(五十肩)は「自然に治る病気」ではない
臨床研究が示す本当の姿
今日の和からだみなおし処は、
「五十肩」について。
「年のせい」「そのうち治る」
そう言われがちだけど、
医学的には明確な病態がある。
そして、放っておいて治るものではない。
臨床研究が示す、五十肩の本当の姿を見ていこう。
「五十肩」について。
「年のせい」「そのうち治る」
そう言われがちだけど、
医学的には明確な病態がある。
そして、放っておいて治るものではない。
臨床研究が示す、五十肩の本当の姿を見ていこう。
第1章:「年のせい」で片付けられる痛み
ハリーちゃん
院長! 五十肩って、年をとったら誰でもなるものなの?
院長
そう思われがちだね。でも実は、五十肩は医学的には「肩関節周囲炎」という明確な病態なんだよ。
こんな症状、ありませんか?
肩が痛くて腕が上がらない
夜、ズキズキして眠れない
シャツに袖を通すだけで激痛が走る
ハリーちゃん
でも、「放っておけば治る」って聞いたことあるよ?
院長
それは大きな誤解なんだ。五十肩は、「放っておけば勝手に治るもの」ではないんだよ。
よくある誤解
「五十肩は放っておけば治る」
これは大きな誤解です
五十肩は、
「年のせい」で片付けられがち。
でも、医学的には
明確な病態がある。
「年のせい」で片付けられがち。
でも、医学的には
明確な病態がある。
第2章:肩関節周囲炎とは何か?
ハリーちゃん
肩関節周囲炎って、どういう病気なの?
院長
肩関節周囲炎とは、明らかなケガがないのに、肩が痛み、動かなくなっていく病気なんだ。
肩関節周囲炎とは
✓ 明らかなケガがないのに
✓ 肩が痛み
✓ 動かなくなっていく
ハリーちゃん
原因は何なの?
院長
原因は、関節包、腱板、靱帯、滑液包といった肩の中の組織に炎症と癒着が起こることにあるんだ。単なる「筋肉痛」ではないんだよ。
炎症と癒着が起こる組織
関節包
腱板
靱帯
滑液包
重要なポイント
単なる「筋肉痛」ではありません
組織に炎症と癒着が起こる病気です
五十肩は、
肩の中の組織に
炎症と癒着が起こる病気。
筋肉痛とは違う。
肩の中の組織に
炎症と癒着が起こる病気。
筋肉痛とは違う。
第3章:五十肩は3つの段階を経て悪化する
ハリーちゃん
五十肩って、どんなふうに進むの?
院長
臨床研究では、肩関節周囲炎は3つの段階を通って進行するとされているんだ。
五十肩の3段階
第1段階
疼痛期(Freezing phase)炎症が強く、動かしても、動かさなくても痛い時期。
夜間痛が強く、睡眠の質も大きく下がる。
第2段階
凍結期(Frozen phase)痛みは少し減るが、関節の動きがどんどん悪くなる。
肩が「固まった」状態になる。
第3段階
解凍期(Thawing phase)少しずつ動きが戻るが、何もしなければ
可動域は完全には戻らないことも多い。
ハリーちゃん
えっ、解凍期になっても完全には戻らないの!?
院長
そうなんだ。何もしなければ可動域は完全には戻らないことも多いとされているんだよ。
重要な事実
解凍期になっても
何もしなければ可動域は完全には戻らない
五十肩は、
3つの段階を経て進む。
そして、放っておいても
完全には戻らない。
3つの段階を経て進む。
そして、放っておいても
完全には戻らない。
第4章:なぜ肩が「固まる」のか?
ハリーちゃん
なんで肩が「固まる」の?
院長
この論文が強調しているのは、炎症が続くと、関節包や靱帯が硬くなり、物理的に肩が動かなくなるという点なんだ。
ハリーちゃん
物理的に動かなくなる!?
院長
そうなんだ。つまり五十肩は、悪循環に入る病気なんだよ。
五十肩の悪循環
痛いから動かさない
↓
動かさないから癒着が進む
↓
さらに動かなくなる
五十肩の本質
悪循環に入る病気
放っておくと癒着がどんどん進む
痛いから動かさない。
動かさないから癒着が進む。
さらに動かなくなる。
これが、五十肩の悪循環。
動かさないから癒着が進む。
さらに動かなくなる。
これが、五十肩の悪循環。
第5章:鍼灸手技療法が重要な理由
ハリーちゃん
じゃあ、どうすればいいの?
院長
この論文では、肩関節周囲炎に対して3つのことが極めて重要だと述べられているんだ:
- 炎症を抑える
- 血流を改善する
- 筋と関節包の柔軟性を回復させる
五十肩に必要な3つのアプローチ
① 炎症を抑える
② 血流を改善する
③ 筋と関節包の柔軟性を回復させる
ハリーちゃん
鍼灸手技療法って、それができるの?
院長
そうなんだ。鍼灸手技療法は、炎症部位の血流を上げ、筋緊張を下げ、神経の過剰な興奮を鎮めることで、「痛み」と「固まり」を同時に抑えることができるんだよ。
鍼灸手技療法ができること
炎症部位の血流を上げる
筋緊張を下げる
神経の過剰な興奮を鎮める
ハリーちゃん
湿布や痛み止めとは違うの?
院長
そう、これは湿布や痛み止めではできないアプローチなんだよ。
鍼灸手技療法の強み
「痛み」と「固まり」を同時に抑える
湿布や痛み止めではできないアプローチ
鍼灸手技療法は、
炎症を抑え、血流を上げ、
筋肉の緊張を下げる。
これが、五十肩に必要なこと。
炎症を抑え、血流を上げ、
筋肉の緊張を下げる。
これが、五十肩に必要なこと。
第6章:腱板の変性と五十肩
ハリーちゃん
さっき「腱板」って出てきたけど、これって何?
院長
腱板は、肩を安定させ、滑らかに動かすための組織なんだ。でも、この腱板が弱くなると五十肩になりやすいんだよ。
腱板の役割
✓ 肩を安定させる
✓ 滑らかに動かす
ハリーちゃん
何で弱くなるの?
院長
血流不足、加齢によるコラーゲン低下、姿勢の崩れで弱くなっていくんだ。その状態で肩を使い続けると、炎症と癒着が進み、五十肩になるんだよ。
腱板が弱くなる原因
血流不足
加齢によるコラーゲン低下
姿勢の崩れ
五十肩になるプロセス
腱板が弱くなる
↓
その状態で肩を使い続ける
↓
炎症と癒着が進む
↓
五十肩になる
腱板が弱くなる。
その状態で使い続ける。
炎症と癒着が進む。
これが、五十肩への道。
その状態で使い続ける。
炎症と癒着が進む。
これが、五十肩への道。
第7章:鍼灸は「治療」と同時に「予防」でもある
ハリーちゃん
鍼灸って、五十肩になる前にも有効なの?
院長
そうなんだ。この研究は、鍼灸手技療法が、すでに起きている五十肩と、これから起こる五十肩の両方に有効であることを示唆しているんだよ。
鍼灸手技療法が有効な対象
すでに起きている五十肩
これから起こる五十肩
ハリーちゃん
なんで予防にもなるの?
院長
血流と可動性を保つことが、最大の予防になるからなんだ。
最大の予防
血流と可動性を保つこと
これが五十肩の最大の予防
鍼灸は、治療でもあり、
予防でもある。
血流と可動性を保つことが、
最大の予防になる。
予防でもある。
血流と可動性を保つことが、
最大の予防になる。
第8章:和からだみなおし処の臨床と、この論文
ハリーちゃん
和からだみなおし処では、五十肩をどう見てるの?
院長
なごみでは、五十肩の方を、肩だけ、痛い場所だけで見ません。
ハリーちゃん
じゃあ、どう見るの?
院長
首、背中、肋骨、骨盤。そこまで含めて、肩が動かなくなった「構造」を見ます。
和からだみなおし処が見る範囲
首
背中
肋骨
骨盤
+ 肩
ハリーちゃん
この論文と、どう関係してるの?
院長
この論文が示している「炎症と癒着の進行」という病態は、その考え方と完全に一致しているんだよ。
論文と実践の一致
「炎症と癒着の進行」という病態
↓
和からだみなおし処の考え方と完全に一致
論文が示す病態と、
和からだみなおし処の実践は、
同じ方向を向いていた。
和からだみなおし処の実践は、
同じ方向を向いていた。
終章:五十肩は「我慢の病気」ではない
院長
五十肩は、我慢すれば治る病気ではありません。
ハリーちゃん
正しく介入すれば、変わるんだね!
院長
そうなんだ。正しく介入すれば、痛みも、可動域も、回復のスピードも大きく変わります。
ハリーちゃん
この論文は、それを示してるんだね!
院長
そう、この論文は、そのことを臨床的に示しているんだよ。
ハリーちゃん
最後に、みんなに伝えたいことは?
院長
五十肩は、「年のせい」で我慢する病気ではなく、正しく介入すれば回復する病気だということだよ。
五十肩は、
「年のせい」で片付ける病気ではない。
「放っておけば治る」ものでもない。
正しく介入すれば、
痛みも、可動域も、
回復のスピードも変わる。
和からだみなおし処は、今日も
その考え方に沿って、
五十肩の方と向き合っている。
五十肩は、
「我慢の病気」ではない。
「年のせい」で片付ける病気ではない。
「放っておけば治る」ものでもない。
正しく介入すれば、
痛みも、可動域も、
回復のスピードも変わる。
和からだみなおし処は、今日も
その考え方に沿って、
五十肩の方と向き合っている。
五十肩は、
「我慢の病気」ではない。
※ この記事について
この記事は、肩関節周囲炎(五十肩)に関する臨床研究をもとに解説しています。個人差がありますので、肩の痛みや動きの制限に関する具体的なお悩みは、専門家にご相談ください。
この記事は、肩関節周囲炎(五十肩)に関する臨床研究をもとに解説しています。個人差がありますので、肩の痛みや動きの制限に関する具体的なお悩みは、専門家にご相談ください。