8年ぶりの海外遠征
2023年4月19日(水)~24日(月)にかけて、タッチラグビー日本代表(メンズ、
ウィメンズ、ミックス)のトランスタスマン遠征にトレーナー帯同をしてきました。
(Wikipediaより)タッチラグビー ( Touch Rugby) は、ラグビーで用いられるタックルを、より安全な「タッチ(後述)」に置き換えた、より親しみやすい安全簡易型ラグビーのことで、1960年代、オーストラリアでラグビーリーグ選手のウォームアップ用として始められたとされます。
参考:タックルではなく「タッチ」で安全に楽しむ!タッチラグビーのルールを解説
トランスタスマンとは世界1位のオーストラリアと2位のニュージーランドの交流戦だったのですが、今回は世界3位の日本も入れて3か国での交流戦となりました。(4年に1度ワールドカップがあり前回大会で日本は初めて3位となりました。)
私自身、海外遠征は8年ぶりで(2015年タッチラグビーワールドカップ)、久しぶりの海外遠征となりました。
今回は、遠征でどのような仕事をしてきたのかを紹介していきます
(過密スケジュールだったため、写真があまりなく申し訳ございません。。)
業務内容
グラウンドにて
①準備(評価・テーピング・マッサージ・ストレッチ)
まずは試合の準備を行います。
具体的には状態の評価、テーピング、マッサージ、ストレッチなどです。
状態に不安のある選手(怪我をしている、筋肉が張っている、痛みがある、疲労しているetc..)の状態を評価して、今日の試合に出れるのかどうかを判断します。
テーピングは怪我の予防や、上記のように不安のある選手に対して行っていきます。
その他、張りがある選手にマッサージやストレッチを実施し、身体の準備をしていきます。
②試合対応
試合中は主に怪我をした時の対応を行います。
タッチラグビーは選手の交代を何度も行うのでベンチで状態をチェックできます。
ここで試合中にけがをした時にテーピングなども行います。
また、プレイ中に動けなくなった選手の対応もします(今回も何度か出動しました)
③試合後
試合後も状態をチェックします。
今回の遠征は1日2試合なので次の試合に出れるかどうかの確認を行いました。
問題のある選手に対しての対応も行います(アイシング処置、ストレッチ、マッサージなど)
ホテルにて
ホテルに帰ってからが本格的なケアタイム。
その日の試合でケガをした選手に対して評価・処置を行います。
また翌日の試合に向けてケア(マッサージ、ストレッチ、鍼など)を実施します。
今回の遠征は3日間連続で2試合行うので選手の疲労は大きかったです。
が、トレーナーが一人しかいなかったためケアをする人数には限界があり、満足できるサポートが出来ませんでした。
やはりケアを受けることができた選手とできなかった選手には試合でのパフォーマンスには差があったのでもっと沢山の選手にケアをできたら良かったなと思います。
選手によってケアの刺激量は変わります。しっかりマッサージをすると翌日の試合が逆に動きが悪くなることもあります。なので自分の適切な刺激量を探る必要があります。
ワールドカップは今回の遠征よりも過密日程なのでコンディショニングの重要性がさらに上がります。
大会本番になってからケアを始めて受けるのではなく、定期的にケアを受けることで試合前日の過ごし方が洗練されていくので、その辺りもう少し伝えられたら良かったなと思います。
着いて早々骨折!
今回の遠征のスケジュールは、
18日(火)チーム(選手、スタッフ)日本出発
19日(水)チームオーストラリア到着後、軽く練習。 矢上日本出発
20日(木)矢上到着後チーム合流。その後練習。夜にレセプション(決起集会のようなもの?)
21日(金)交流戦初日(対オーストラリア、ニュージーランド)
22日(土)交流戦2日目(対ニュージーランド、オーストラリア)
23日(日)交流戦最終日(対オーストラリア、ニュージーランド)
24日(月)帰国
とかなり過密スケジュールだったのですが、恐れていた怪我人が多く出てしまいました。
試合前日の練習でウィメンズの選手が手の骨折。
試合初日でミックスの選手が肩の脱臼、ウィメンズの選手が手の骨折
と、大きなけが人が3人。
プレイできたけど筋肉系のトラブルが出たのがメンズで2人、ウィメンズも2人、ミックスで2人。
事故のような怪我も多かったのですが、もう少し準備の段階で何かできなかったかなと反省しています。
怪我を完全に防ぐことは不可能ですが、確率を減らすことは可能です。
もっと突き詰めていく必要があります。
素晴らしい5日間
本番は来年のワールドカップ(イングランドで開催)で、それには私は参加しないのですが、今回の遠征に参加出来て本当に良かったです。
何より、世界一を目指している選手たちに関われたことが本当に良かった。
タッチラグビーは小さなスポーツで、日本代表と言っても皆がアマチュアで、中には学生もいます。
今回の遠征も各自費用を負担して参加しています(数十万かかっています)
続けるには並大抵の意志ではできないですが、彼ら彼女らは”世界一”を目指して時間を作って練習をして、有休を使って今回の遠征に来ていました。
”世界一”を目指している集団の空気感は素敵です。
私も競技こそ違いますが、オヤジアスリートとして彼ら彼女らのように真摯に向き合っていこうと改めて思いました。
行く前は一人で50人を見ることにビビっていましたが、結果的には余りある学びと感動と思い出を持って帰国することが出来ました。
やっぱりスポーツは素晴らしい。
そしてサポートができるトレーナーという仕事は尊い。
これからもこの尊い仕事を大切にしていきたいと思います。
5日間、ありがとうございました!
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