【院長コラム】RIZIN選手の「水抜き」は肝臓にどれだけ負担をかけるのか?

こんにちは。館山市の鍼灸整体院 和からだみなおし処 院長の矢上(やがみ)です。

私は格闘技観戦が大好きで、特に RIZIN を欠かさずチェックしています。

計量前になると、選手がサウナやホットバスで一気に汗を絞り出す “水抜き” の様子が SNS で流れてきますよね。
「短時間で体重を落とすなんてスゴい!」と感心しつつも、同時に「身体は大丈夫なのかな?」と心配になります。

そこで今回は 水抜きが肝臓に与える影響 を、東洋医学・スポーツ医科学の視点からわかりやすくまとめました。


そもそも水抜き(急性脱水)とは?

  • 目的:計量クリアのために 2〜10%もの体重を数時間〜1日で落とす
  • 方法:サウナスーツでの有酸素運動、長時間サウナ・熱湯浴・温冷交代浴など
  • リバウンド:計量後は水分と電解質を一気に補給して“元の体重”に戻す

肝臓が受ける主なダメージ 5 つ

①肝血流の急減脱水で血液量が減る → 肝臓への酸素・栄養が不足し、一時的に 虚血性肝炎 を起こすことも
②電解質バランスの崩壊ナトリウムやカリウムの乱れで肝細胞が膨張・壊死しやすい/意識障害リスクも上昇
③筋崩壊による解毒負荷激しいトレーニング+脱水で筋肉が壊れ、ミオグロビン・アンモニアが急増 → 肝臓がフル稼働
④酸化ストレスの増大体内の活性酸素(ROS)が増え、DNA や脂質を攻撃 → 肝臓の老化スピードが加速
⑤薬・サプリの毒性利尿薬・カフェイン系サプリを使うと、肝血流低下により血中濃度が上がり 薬物性肝障害 を招く

こんな症状があれば要注意!

  • 強い倦怠感・吐き気・右わき腹の痛み
  • 血液検査で AST・ALT が急上昇(10〜100倍)
  • 体温が高いわりに汗が出ない、脈が速い/弱い

これらは「アスリート肝炎」のサインかもしれません。早めに医療機関へ。


水抜きを繰り返すとどうなる?

  1. 慢性微小虚血 → 線維化
  2. 計量後の過食で 脂肪肝(NAFLD) のリスク増
  3. 肝臓だけでなく 腎臓・心血管系 もダメージを受ける

安全に減量するためのポイント

  1. 水抜きは体重の 2〜3%以内・24時間以内 にとどめる
  2. 4〜6週間前から食事と運動で計画的に減量し、「水抜き=最後の微調整」に
  3. 計量後は 体重 1kg あたり 30〜50mL を目安に段階的に経口補水(OS-1® など)
  4. 利尿薬や極端なサプリは避け、肝機能・腎機能を定期チェック
  5. 肝炎既往がある方は 必ず医師・スポーツ栄養士の指導 を受ける

院長からひとこと

RIZIN の舞台裏で行われる水抜きは、観戦者からするとドラマチックですが、選手の身体には想像以上の負担がかかっています。


肝臓は「沈黙の臓器」 といわれ、多少のダメージでは自覚症状が出ません。繰り返し無理を重ねれば、選手生命だけでなく将来の健康にも影響しかねません。

当院では、

  • 競技アスリートのコンディショニング
  • 減量中の栄養・自律神経サポート
  • 肝機能を守るツボ刺激・鍼灸施術

などを組み合わせ、身体の内側から安全にパフォーマンスを高めるお手伝いをしています。


「減量期の身体ケアに不安がある」「疲労が抜けない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。


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はりきゅう整体院 和からだみなおし処 矢上真吾