めまいのメカニズム|自律神経と血流から見る根本改善の考え方

めまいのメカニズム

自律神経と血流から見る根本改善の考え方
めまいのメカニズム

「立ち上がるとふらっとする」
「天井がぐるぐる回る」
「病院では異常なしと言われたけれど、不安が続く」

めまいは一度起こると恐怖心を伴い、再発への不安で外出や仕事にも影響を与えることがあります。

和からだみなおし処では、めまいを"体からのサイン"ととらえ、自律神経や血流、姿勢のバランスを整えることで根本的な改善を目指しています。

🌀 めまいとは何か

私たちがまっすぐ立ち、歩き、体の位置を把握できるのは、脳が3つの情報源からの信号をまとめて判断しているからです。

① 内耳(三半規管・耳石器)
体の傾きや回転を感知するセンサー

② 視覚
目から得た空間情報

③ 体性感覚(筋肉・関節の感覚)
首や足裏から伝わる姿勢の情報

これら3つの情報が一致していると、脳は「体は安定している」と認識します。

しかし、どれか1つでもズレが生じると、脳は混乱してしまいます。
動いていないのに「回っている」「浮いている」と感じてしまう――それがめまいです。

🧠 めまいが起こるとき、体の中で何が起きているのか

めまいが起こるメカニズム

1. 内耳のリンパ液の流れが乱れる

耳の奥にある「三半規管」や「耳石器」は、液体(リンパ液)の流れによって動きを感知しています。この流れが滞ったり、むくみが生じたりすると、脳に誤った信号が送られます。

ストレスや寝不足、気圧の変化などで血流が悪くなると、内耳の循環が低下します。すると、「体は止まっているのに動いている」と脳が錯覚してしまうのです。

その結果、ぐるぐるとした回転性めまいや、ふわふわとした浮動性めまいが現れます。

2. 脳への血流低下

脳は常に大量の酸素と栄養を必要としています。

首・肩の筋肉がこわばると、神経系に影響を与え、平衡感覚をつかさどる小脳や脳幹の働きが一時的に低下することがあります。

また、筋肉の緊張が自律神経のバランスを崩すことで、脳への血流が悪くなることもあります。

とくに長時間のデスクワークやスマホ操作は、「首性めまい」と呼ばれるタイプの大きな原因になります。

3. 自律神経のバランスの乱れ

めまいが起きているとき、多くの場合、自律神経が不安定になっています。

交感神経が過剰に働く
→ 血管が収縮し、耳や脳への血流が低下

副交感神経が優位になりすぎる
→ 血圧・心拍が急に下がり、立ちくらみを起こす

つまり、めまいは単に「耳の異常」ではなく、全身の神経と血流のリズムが乱れた状態でもあるのです。

💓 めまいとストレスの関係

ストレスを感じると、交感神経が活発になります。
すると、血管はキュッと縮み、筋肉は緊張し、呼吸は浅くなります。

その結果、内耳や脳への血流が減少し、酸素不足から「頭がふわふわ」「目の前が暗くなる」といった症状が出やすくなります。

反対に、副交感神経が急に優位になると血圧が下がり、「立ち上がった瞬間のふらつき」や「目の前が白くなる」ような立ちくらみが起こります。

自律神経のバランスはとても繊細です。
睡眠不足や季節の変わり目、気圧の変化でも簡単に乱れてしまいます。

🫀 首・肩のこりがめまいを悪化させる理由

首の後ろを通る「椎骨動脈」は、脳へ酸素を送る大切な血管です。

このまわりの筋肉(後頭下筋群など)が硬くなると、血管が圧迫されて血流が低下します。また、首や肩の緊張は神経も圧迫し、平衡感覚を司る情報伝達にも影響を与えます。

そのため、首こり・肩こりを和らげることは、めまい改善の第一歩でもあるのです。

🌿 東洋医学でみる「めまいの正体」

東洋医学では、めまいを「気・血・水(きけつすい)」の乱れとして捉えます。

タイプ 状態 特徴
気虚(ききょ) 体のエネルギー不足 立ちくらみ、倦怠感
血虚(けっきょ) 血が不足して脳に栄養が届かない 冷え、頭がぼんやり
気滞(きたい) ストレスで気の流れが停滞 頭重感、喉の詰まり感
痰湿(たんしつ) 水の巡りが滞る 頭がふわふわ、重だるい
肝陽上亢(かんようじょうこう) イライラ・のぼせ 頭痛、耳鳴り、顔のほてり

現代の生活では「痰湿(たんしつ)」や「肝陽上亢(かんようじょうこう)」が特に多く、体内の水分や熱の偏りが"ふらつき"を生み出すと考えられます。

🔍 鍼灸が有効なめまいと、検査が必要なめまい

【鍼灸が適応となるめまい】

  • ストレス・疲労・睡眠不足が続いたあとに起きる
  • 首こり・肩こり・頭痛を伴う
  • 気圧や天候で悪化する
  • 病院で異常なしと診断された
  • 冷えやホルモン変化、生理周期と関係する

→ このようなタイプは、自律神経や血流、姿勢バランスの調整で改善が見込めます。

【早期に検査が必要なめまい】

  • ろれつが回らない、手足のしびれがある
  • 強い頭痛や吐き気を伴う
  • 片側の耳の聞こえが急に悪くなる
  • めまいが激しく、嘔吐を繰り返す
  • 高血圧・糖尿病・心臓病などの持病がある

→ 脳梗塞や前庭神経炎などの可能性もあるため、まずは耳鼻科・神経内科で検査を受けてください。

✨ 和からだみなおし処の考える「根本改善」

和からだみなおし処の施術

めまいは「体が発するSOSのサイン」です。

その場しのぎで症状を抑えるだけでなく、なぜめまいが起こったのか、その原因を見極めることが大切です。

当院では、以下の流れでアプローチします。

  • 丁寧なカウンセリング・検査で原因タイプを特定
  • 鍼灸で自律神経と血流を整え、首・肩の緊張を解放
  • 整体で体の軸と姿勢を調整し、再発を防ぐ
  • 呼吸・睡眠・生活リズムの改善提案で、安定した体へ

めまいの根本には、常に「バランスの乱れ」があります。
それを整えることが、最も自然で再発しにくい改善方法です。

🕊 最後に ― めまいは、あなたの体が出す「調整のサイン」

めまい改善のサポート

検査で異常がなくても、体は確かに「助けを求めている」ことがあります。

めまいは、体がバランスを取り戻そうとしているサイン。
その声を無視せず、丁寧に整えていくことが大切です。

和からだみなおし処では、鍼灸と整体の両面から自律神経・血流・姿勢を整え、「めまいを繰り返さない体づくり」をサポートしています。