栄養ガイド / 脂質
脂質は"悪者"じゃない。
避ける油と摂るべき油の正しい見分け方
ハリーちゃんと院長が、脂質の基本から日常での選び方まで一緒に学びます。
「油は太る」「なるべく控えたほうがいい」——そんなイメージ、持っていませんか?
実は、脂質はホルモン・脳・細胞膜の材料となる、体に欠かせない栄養素です。
不足しても摂りすぎても体調は崩れます。大切なのは、"質と使い方"の見極めです。
01脂質は"太るもの"ではなく、体の材料です
ハリーちゃん
院長!ぼく最近ダイエット中だから、油は全部やめることにしたよ!サラダだけ!豆腐だけ!水だけ!
院長
それはダイエットじゃなくて、ただの修行になっているよ。脂質を全部やめると、ホルモンも脳も細胞膜も材料不足になってしまうんだ。体の方が先に悲鳴を上げるよ。
ハリーちゃん
え、脂質って体に必要なの?太るだけじゃないの?
院長
脂質は体に欠かせない栄養素なんだよ。問題は「全部やめる」か「全部食べる」じゃなくて、
「何を選ぶか」。そこが大事なんだ。
脂質の主な働き
- ホルモンの材料——生理の乱れ・更年期症状にも関係
- 脳の構成成分——脳の約60%は脂質でできている
- 細胞膜の材料——肌・内臓・免疫細胞すべての素材
- 持久力のエネルギー源——長時間活動をサポート
- 脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収補助——脂質なしでは吸収できない
02脂質には3つの種類がある
ハリーちゃん
じゃあ、油ならなんでもOK?マーガリンたっぷりのクロワッサンを毎日食べてもいいの?
院長
それは逆の方向に走りすぎているよ。脂質には「体が喜ぶ油」「まあまあな油」「できれば避けたい油」があるんだ。一緒に整理してみよう。
💚
① 良い脂質
不飽和脂肪酸(オメガ3・オメガ9)
- オリーブオイル
- アマニ油・えごま油
- 青魚(サバ・イワシ・サンマ)
- ナッツ類(くるみなど)
- アボカド
🔴
③ 避けたい脂質
トランス脂肪酸・酸化した油
- 菓子パン・マーガリン
- ショートニング使用品
- スナック菓子・ファストフード
- 古い揚げ油(使い回し)
- コーヒーフレッシュ
栄養の観点から
オメガ3(EPA・DHA)は体内で合成できない
必須脂肪酸です。また、現代の食事ではオメガ6(サラダ油など)が過剰になりやすく、炎症を促進する方向に働きます。オメガ3とオメガ6の比率を意識することが、炎症コントロールのポイントです。
03悪い油が"痛み・疲れ"を悪化させる理由
ハリーちゃん
でも油の話と肩こり・腰痛って関係あるの?全然別の話じゃない?
院長
これが、思っている以上に関係があるんだよ。施術で体をほぐしても、食べている油が悪いと炎症が繰り返されて、なかなか改善しない方を何人も診てきた。
🪡 鍼灸師・臨床23年の現場から
悪い油(トランス脂肪酸・酸化油)が体に与える影響:
- 細胞膜が硬くなる——血液・栄養の流れが悪くなり、回復が遅れる
- 血管の慢性炎症が起きやすくなる——血流低下・慢性痛の悪化
- 糖質の過剰摂取と組み合わさると炎症が増幅——関節・筋肉の痛みに直結
- 自律神経・ホルモンバランスが乱れやすくなる——疲労感・睡眠の質の低下
慢性的な肩こり・腰痛・関節痛がなかなか改善しない方は、施術と並行して「油の見直し」が大きな転機になることがあります。
04一日に必要な脂質量の目安
ハリーちゃん
じゃあ1日どのくらい食べればいいの?1kgくらい?
院長
それはもう食べるというより浴びるレベルだよ。ちゃんとした目安があるから見てみよう。
1日の脂質摂取目安(厚生労働省・食事摂取基準より)
※総エネルギーに占める脂質の割合は20〜30%が目安。活動量・年齢によって個人差あり。
ポイント
「脂質の量」よりも
「脂質の種類の比率」の方が健康への影響が大きいとされています。量を気にするより、まず「良い油を意識して取り入れる」ことから始めましょう。
05毎日の食事で"良い油"を取り入れるコツ
ハリーちゃん
良い油って言われても、毎日アマニ油1リットル飲めばいいの?
院長
それは飲むというより、試練に挑戦しているよ。少量を毎日コツコツが正解。具体的な目安を見てみよう。
| 食品 |
1日の目安 |
ポイント |
| 🫒 オリーブオイル |
大さじ1(約14g) |
炒め物・ドレッシングに。加熱OKで使いやすい |
| 🌾 アマニ油・えごま油 |
小さじ1(約4g) |
加熱NG。サラダや味噌汁にそのままかけて |
| 🐟 青魚(サバ・イワシ等) |
週2〜3回 |
缶詰でも十分。DHAとEPAが豊富 |
| 🥜 ナッツ(くるみ・アーモンド等) |
ひとつかみ(約30g) |
間食として◎。無塩・素焼きを選んで |
| 🥑 アボカド |
1/2個(適量) |
オレイン酸が豊富。サラダにプラスするだけで◎ |
ハリーちゃん
アマニ油を加熱したらだめなの?炒飯に使ったら美味しそうだけど。
院長
美味しくなる前に、油が酸化してしまうんだよ。熱に弱いオメガ3は加熱で壊れて「避けたい油」に変わってしまう。アマニ・えごま油は生のままで使うのが基本だね。
06調理法の工夫——油の"向き不向き"があります
調理別・油の使い分け
- 高温調理(揚げ物・炒め物)——オリーブオイル・こめ油(使い回しはNG)
- 中温調理(蒸し・煮込み)——オリーブオイルが安定。低温調理もおすすめ
- 加熱しない料理(サラダ・仕上げ)——アマニ油・えごま油が最適
- 避けたいこと——古い揚げ油の使い回し(酸化油は炎症の元)
日常でよく使う油に気をつけて
市販のドレッシングや加工食品には、大豆油・コーン油などオメガ6が多い油が多用されています。オメガ6の過剰摂取は炎症を促進するため、家庭での調理で意識的にオメガ3を補うことが大切です。「減らす」ではなく
「良い油に入れ替える」感覚が、続けやすいコツです。
07脂質が不足しているときのサイン
ハリーちゃん
最近お肌がカサカサで、集中力もないんだよね。年のせいかな?
院長
ハリーちゃんが年のせいにするのは早すぎるよ。それ、脂質不足のサインかもしれない。院内でもよく診る症状なんだ。
🪡 当院でよくみられる脂質不足のサイン
- 肌の乾燥・かゆみ——細胞膜の材料不足で皮膚バリア機能が低下
- 髪のパサつき・抜け毛——皮脂・角質層の形成に脂質が必要
- 疲れやすい・回復が遅い——エネルギー代謝に脂質が関わっている
- 集中力が続かない・気分が落ち込みやすい——脳の材料(DHA等)が不足
- 便秘——腸の潤滑油として脂質は必要
- ホルモンの乱れ(男女ともに)——エストロゲン・テストステロン等の材料不足
「油=悪者」と思い込んで極端に控えている方に多い症状です。施術の際にライフスタイルのお話を伺うと、こうしたパターンが見えてくることがよくあります。
08ダイエットと脂質の誤解——抜くより見直す
ハリーちゃん
でも体脂肪を減らしたいなら、脂を食べなければ脂が減るんじゃないの?食べた脂=体の脂、でしょ?
院長
直感的にはわかるけど、それは残念ながら誤解なんだよ。体脂肪を増やすのは「糖質×脂質×食べ方の乱れ」の組み合わせ。良い油を適量摂ると満足感が上がって、むしろ食べすぎが減るんだ。
ハリーちゃん
え!じゃあ油を抜くダイエットは逆効果だったの?今まで何だったんだ……
院長
「油を抜く」より「良い油に入れ替える」方が、体調も整うし続きやすいよ。ダイエットも健康管理も、
引き算より入れ替えの発想が大切だね。
まとめ:脂質は"質と使い方"で体調が変わる
- 脂質はホルモン・脳・細胞膜・脂溶性ビタミン吸収の大切な材料
- 良い油(オメガ3・オメガ9)を毎日少量、意識して取り入れること
- トランス脂肪酸・酸化した油は炎症を悪化させ、痛みにも影響する
- 脂質不足も体調不良(乾燥・疲れ・集中力低下・ホルモンの乱れ)の原因になる
- 加熱する油・しない油を使い分けて、酸化を防ぐ
- 「抜く」ではなく「良い油に入れ替える」発想が続けやすい
ハリーちゃん
よーし!今夜からアマニ油をサラダにかけて、青魚を食べるよ!あ、でもドレッシングはマーガリン味で……
院長
ドレッシングにマーガリンって、それはさすがに聞いたことがないよ。良い油をかけたサラダには、良いドレッシングを選んでこそ。少しずつ入れ替えていこう!
この記事は「栄養完全ガイド」の各論記事です
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